留守漫画

1ページ目というか表紙代わりの絵。サイタマが返り血まみれで布団に入っている絵。
2ページ目。「ジェノス君がメンテに行った」というサイタマのモノローグから始まる。サイタマはリビングの机の上にスーパーの広告を広げている。「3日ほどで戻ります」と言うジェノスの回想が入る。サイタマは「あれから何日たったっけ?なんか過ぎてね?」と思いながら「…セール行くか」と独り言を言う。
3ページ目。スーパーに入ろうとすると、背後からドゴーンと音がする。途端に客たちが逃げてくる。サイタマが目を向けると、スーパーの駐車場に犬の頭をした怪人がいる。「ワハハハハン俺はエサをもらわなすぎて怪人化した…」と言ったところでサイタマが怪人の目の前まで来て、拳をふりかざす。
4ページ目。「えっ」となる怪人の腹を貫く。サイタマはふと道路に落ちたビニール袋から商品が散らばっているのに目がいき、返り血を浴びる。その商品はカップのティラミス。
5ページ目。「やっちまった…ふきとばすつもりが…一旦帰るか…」とサイタマはひとりごちて、「…ティラミスな~…」と思いながら道を歩く。ここから回想で、リビングに寝転がってるサイタマが「何か久々に甘いもん食いたいな~」と言っているのをジェノスが「俺が買ってきましょうか?丁度コンビニに用があるので…」と声を掛ける。サイタマが「あ ほんと?頼む 適当に一つでいいから」と言い、ジェノスは「はい」と微笑む。そして買ってきた袋をサイタマが開き、「ティラミス?!」と驚く。
6ページ目。ジェノスが「お嫌いでしたか」と大声で訊ねる。「いや高そうなもんをお前…おりゃてっきりチョコ棒とかかと…」「そうでもないですよ」「いくら?」「あ お金はけっこうです」「いやいやそれは流石に…」「ではおいしかったら払わなくていいです」「どーいう理屈それ」「俺には先生の生活に少しでもいい発見を残せたというだけで十分ですから」そう返すジェノスの顔で回想が終わり、返り血を浴びたサイタマの顔が映る。
7ページ目。自宅のアパートに帰ってきたサイタマは「服、も体も洗わねーと…」と思う。時間経過後、ジェノスが「戻りました!」と帰ってくる。
8ページ目。「遅くなって…」と言いながらリビングに入ると、布団が敷かれているのに気付く。布団が動き、血を浴びたままのサイタマが「ジェノス」と名前を呼びながら顔を覗かせる。ジェノスは驚いた顔をして駆け寄る。「!?この血は…」「返り血」「どうされたのですか?何か具合が…」「ううん大丈夫」
9ページ目。「おかえり」と言い布団から身を起こしたサイタマは、少し微笑んで自分の頬をジェノスの頬にすり寄せ、血を移す。ジェノスは「…お風呂入りますか」と言う。サイタマは「おう」と返し、「今度ティラミス2コ買うか」と思う。窓の外は雨が降っている。
2016

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