廃墟漫画

真っ暗の部屋の窓から外を見つめているサイの絵。表紙がわり。
サイがベランダの窓越しに外を見ながら「たまには奥の方も行ってみるか。」と呟く。ジェノが「このゴーストタウンのことですか?」と聞き、サイは「うん。いつもパトロールとかでは中心街の方に行くし…。」と返す。ジェノは「俺も同行します。」と言い、「おー。」とサイが返事。
ゴーストタウンを散策する二人。道路の真ん中を渡ったり、割れたショーウィンドウの中をのぞき込んだり、何もないスーパーの中を歩き回って怪人に出くわしたり、塀に座ってお弁当を食べたりしている。
森林に囲まれた住宅地の廃墟まで着いた二人が会話。「ちょっと行きすぎたか?」「ここから先はもう山のほうになりますね。」「そっかあ。」「にしてもやべーな。草ボーボーじゃん。」「戻りますか?」「いや一応回りてえ。なんか何軒かあるし。」
サイが「車がある。」と気付いた住宅の一つを指して「とりあえずあそこはどうだ?」と向かう。家の中に入ると、床に大きい黒ずみがあり、サイが「ん?わ…うわあ。」と声を上げる。
サイが「何これ?なんで血?」と呟くと、ジェノが「ここも怪人被害に遭ったのかもしれません。今は生体反応はありませんが…。」と返す。サイは「なんかやだなあ。」と言いながら近くにあったベッドに座る。ジェノも横に座り、二人は沈黙する。
二人は外に出て、次に普通の住宅より大きいコンクリートの廃墟に入る。「こんな所にもコンクリの建物あるんだなあ。」サイが歩きながら周りを見回して言うと、先を歩いているジェノが「老朽化が進んでいるので、無人化する前から使われてないかと。」と返す。サイが「ああ…。」と呟いた時、前から光が差す。眩しそうに見やると、壁に大きな穴が開いている広間に出る。先を行ったジェノは日陰で立ち止まる。コマ外に「多分怪人がこわした。」というメモ。
二人は光が差す壁の穴の方に行って外を覗き込み、サイが「帰るか。」と呟く。ジェノは「分かりました。」と返す。二人は消える。
2016

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