休養(して)漫画

1ページ目。「夜明け前にVRCに呼び出された」というナレーションと、その通り訪れて実験室を見回すサテ。「あれ所長さんいない…?まさかまた床で寝てたりしないよな」と床を見ると、髪の毛が散らばっている。「ってうわ?!」と声を上げてしゃがみ、よく見つめる。「すごい量の抜け毛だ。しかも青と白のまだらだ。これはストレスなのかな…それとも加齢…」と思う。
2ページ目。サテは頭を振り、「なんて失礼なことを考えてるんだ俺は。で、でも所長さんやっぱり働きすぎじゃ。…どこも細いなあ」と考えていると、後ろからヨモが突然現れる。「あびゃば」と声を上げてサテが振り向く。「さてつ君。吸血鬼を捕獲しに行くぞ手伝え」「はっはい」「あの…所長さん今日いつから仕事してました…?」「は?」とやり取りする。次のコマには「朝イチで働く清掃員さん。」というナレーションと、「今日も髪すごいな~」と言いながらヨモの髪の毛を掃除するモブ清掃員の姿。
3ページ目。ギルドのドアを開けて外に出ていくサテと、「さてつしょっちゅうVRC行ってんな」とその様子を見ながら言うロナ。ロナはショットと同じ机に座り会話している。「ドーナツ買わされにパシられたり、力仕事の手伝いに試験協力まで」「俺たちであの犬仮面止めた方がいいか?」「それがさあさてつ。所員の人にもお世話になってるからーって。忌避剤とか色々もらってるんだって」「ええ。じゃあVRCぐるみで付き合いあんの?あいつちゃんと休んでんのかなあ」次のコマで場面はVRCに変わる。
4ページ目。エレベーターを待つサテ。その背後から、手錠を付けられて移動しているワイダンおじさんが「やあ。最近よく来るね」とすれ違いにサテにワイダン波を浴びせる。サテが「へっ?!」と叫ぶと同時にエレベーターが止まり、中からヨモが出てくる。「さてつ君か」と声を掛けるヨモに「しょ、長さん…!」と焦った顔をするサテ。
5ページ目。サテはつい口を開いて「か…っ!仮眠後にちょっと舌足らずに話しかけてくるのが可愛い!!ち、ちゅ、注射する時に腕触られるのドキドキする!!白衣をボタンを閉めて見える体のシルエット!!とか好きです!!!」と叫ぶ。同時に心の中で「馬鹿馬鹿馬鹿声出したらダメなんだって俺」と叫ぶ。「ほお…。さてつ君も下心を持っているのか」とヨモが言う。サテは口を塞いで沈黙する。
6ページ目。ヨモはフラスコを抱きしめながら「今まで手伝いだのなんだの動いていたのは、俺様の脳の価値を理解できていたわけではなく…所員に会う為か?くだらない。さてつ君もそこらの愚物どもと変わらないのだな」と言葉を続ける。サテが「しょ、所長さん、俺っ…」と弁明しようとした時、はっとして「待て 俺、『誰のことか』一切言ってないのか?いや、注射はこの人にしか…」と心の中で思い至り、「あ…」と呟いたきり黙る。ヨモも何かに気付いたような顔をする。
7ページ目。「所長さんがもし気付いたら。謝りたいのに謝れない」とサテが心の中で葛藤していると、ヨモが「…っ。え。うぁ」と呻きながら赤面する。そしてお互い顔を真っ赤にして黙りこくっている二人の横をカズラが通り過ぎ「エレベーター前で何してるんです」と苦言を呈する。
8ページ目。場面が変わり「付き合い始めた」というナレーション。ヨモは自宅のような部屋で、腰に優しいソファに座って薄暗い中パソコンに向き合っている。そして首をゴキゴキ鳴らしたあと後ろを振り返り、ベッドで寝ているサテを見つめる。ベッドに近づき、サテの頬を触ると、サテが「んん…。…あ。おはようございます…?」と目を覚ます。
9ページ目。ヨモはそのまま横になっているサテの頬をつまみ「さてつ君お前。髭は生えるんだな」と言う。サテは「え?…ああ、俺なぜか生まれつき眉毛だけ生えないんですよね」と照れたように返事する。その時アンチエイジング回の子供の姿も注釈で描かれている。ヨモは仮面を外しながら「ふうん。そういえばさてつ君はおはようのキスに慣れてるらしいな」と急に話題を変え、「うぇっなんでそれを…ッ!!」と驚くサテに顔を近づける。
10ページ目。二人がキスをする。その直後、ヨモが顔を俯かせ「痛い。触った時から思っていたが」と呟く。サテは「けっ毛が硬くてすみません」と半泣きになる。そして「そういえば、よもつざかさんって髭あまり生えないですよね?」と聞くと、「ああいつからか生えなくなった」とヨモが返す。サテは大泣きになって「よもつざかさん休みましょうーー」と叫ぶ。ヨモは「え?嫌だ」と即答する。
20/10/10

home吸死>休養漫画