一緒漫画

1ページ目。ギルドでマスターが電話を受け、サテを呼ぶ。「VRCからさてつさんに依頼です。いつもの緊急対応では無いようです。今から打ち合わせに行けますか?」サテは「はい。」と答え、VRCに向かう。打ち合わせの終わりで、カズラが部屋の出入口で「今日はありがとうございました。ではまた連絡しますのでよろしくお願いします。」とサテに挨拶をする。サテも「こちらこそよろしくお願いします!」とお辞儀をして別れる。
2ページ目。サテは廊下を歩きながら、「下等吸血鬼の巣穴ってあんな規模大きいのもあるのか。確かに所員さん達だけで調査するのは危険だな。でも現場の指揮が俺って!緊張する…。報酬もかなり高かったし頑張らないと。」と考えていると、一室から廊下にヨモが出てくるのに気付き「あ。」と声を上げる。そして打ち合わせの時に、カズラが「巣穴の外で待機しているよもつざか所長がこれ(インカム)を通して指示します。」と言っていたのを思い出し、ヨモに話しかける。「所長さんこんばんは。」「ああ。」「あの…今度の調査ではよろしくお願いします!俺、頑張りますんで!」
3ページ目。ヨモは「ん?」と不意を突かれたような返事をし、「あー…。退治人どもに頼むとは聞いてたが…。そうかさてつ君もその一人か。よろしく。」と続ける。サテは「はい!」と笑顔で返事をした後、ヨモと別れた後に、歩きながら「何で俺ショックを受けてるんだろう。今日依頼されたばかりだし。所長さんが俺を直接指名するわけないのに…。いやちょっとそう思い込んでいたんだろうか。恥ずかしい…」と考え込む。
4ページ目。「後日 現地の下調べ的なもの行われた。」というナレーションとともに、サテが「一緒に作業する人ベテランの方が多くてちょっと動揺してしまった。」と考えながらVRCの一室で報告書を書いている。そこにヨモが来て「お疲れ。」と声をかけ、サテも「所、長さんもお疲れさまです!」と顔を上げる。ヨモはサテを見て、「おい、何だその血は。」と言いながら、サテの手首に血が滲んでいるのを指摘する。「えっ…?!すいません、気付きませんでした。ちょっと擦ってますね。血垂れてないかな。」と慌てて立ち上がるサテ。
5ページ目。二人は会話を続ける。「他の作業員さんもまたチェックした方がいいんじゃ…!」「自分の傷に気付かんのはさてつ君くらいだろ。」「うう、催眠術とかの検査は大丈夫だったんですけど。」「じゃあVRCでも別の場所でもいいが、受診するならさっきの担当に報告していけ。」「ああ、いえ、この程度ならすぐ治るので大丈夫だと思います。」「…水で洗ってこい。絆創膏くらいなら貼ってやる。」「!ありがとうございます。」サテが手を洗う間、ヨモは懐から救急セットのポーチを取り出し、サテは「洗ってきました。」と戻ってくる。ポーチには「犬と俺様以外には使うな。」と書かれている。
6ページ目。サテは絆創膏を貼ってもらっている間、そのポーチの文面を無言で見つめる。貼り終わり、ヨモは「別に俺様の目にはさてつ君が犬に見えているわけではないぞ?」と言う。「あっ!はい、えへへ…」とサテは照れるが、絆創膏を見つめた後、悲しげに笑い、「ごめんなさい。当日の前に怪我するなんて頼りないですよね…。」と言う。「当日こうならない為に事前調査をしたんだ。さてつ君が指揮で良かったぞ。他の愚物よりまだマシに俺様とコミュニケーションが取れる。」とヨモは言う。
7ページ目。ヨモは「しかし今回雇ったのはそういう贔屓からではないだろうな。さてつ君の実績を見た。存外、経験も適性もある。」と続ける。「そんな…俺…。」と言うサテに、「きひひ。今日は緊張が伝わってきたぞ。安心しろ。俺様の頭脳とさてつ君の逞しさがあれば最強だ。」と笑う。そして調査当日、現地に着いた車の中で、運転手のモブ所員と助手席のヨモが話をしている。モブ所員は「他の車はもう少し遅れて到着するそうです。こちらで荷物を確認するので、車から離れていてください。後ろのさてつさんも。」と言う。
8ページ目。サテはダウンジャケット、ヨモはトレンチコートを着て、ビュオオと風が吹く夜の中に立っている。ヨモは「肩貸せ。」とサテの肩に後頭部を付けて寄りかかる。サテは「寒いですか?」とたずね、ヨモは「いや。上着が重い。」と返す。「…?コートが…?」とサテはもう一度たずね、ヨモも「ああ。」とまた返す。
9ページ目。サテは自分のダウンジャケットを脱ぎながら「もしかしたらこっちの方が軽いかもしれないので、着ますか?」と言う。ヨモは「ん…。」と答え、着替える。サテはヨモのコートを腕に掛け、ヨモはそれを指して「さてつ君はそれ着れないだろ。平気なのか。」と聞く。「大丈夫です。この後着替えますし。」とサテは返し、その腕にまだ絆創膏が貼ってあることにヨモが気付き、「あ…?まだ癒えてないのか?」と言う。
10ページ目。サテは「これはそのっ、治っています。」と焦りながら言い、「じゃあなんで付けっぱなし」と続けて聞くヨモに被せるように「貼りかえてはいるんですけど。なんていうか。お守りみたいな…?」と答える。二人は見つめ合いながら「…?」とお互いその意味をはかりかねている。
おまけの11ページ目。サテのジャケットに着替え中、フラスコごとジャケットの中にしまってジッパーを上げることができたが、「は…?何で入るんだ…?」とヨモが癪だったので前裾の隙間から出した。(ボタンとファスナーが両方付いてるタイプ)
21/3/8,13(11p)

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